20040825WBSb★トピックス★
今日(11月30日)ジャスダックに上場したイー・トレード証券は、50万の値をつけたが、引け後の15時に株式分割と実質100円の増配を発表した。これに対してネット証券評議会と半ば冷戦状態にあるMBH松本大社長がマネックスメール上で、名指しこそしないものの、「個人投資家が投資しやすくなるようにという目的のための分割は、上場前に行うべきであり、上場直後に行うのは如何なもの」と、上場直後の分割を非難した。
追伸:マネックス証券はかつて事実上の64分割をしてから上場しました。分割は、それ自体は会社の価値を変えませんが、投資金額を引き下げ、株式の流動性を高め、個人投資家が投資しやすくなるようにという考えから行ったものです。
このような目的のための分割は、上場前に行うべきであり、上場直後に行うのは如何なものでしょうか。


イー・トレード証券の上場については、過去「イー・トレード社」としてヘラクレスに上場していたこともあり、実質2度目となるため、証券業界からも快く思っていないという情報もあったため、松本氏以外にも不快に思っている人がいるようだ。

それに加えてこの急な分割発表である。イー・トレード証券の上場直後の時価総額は約1600億。株式分割が成功して値上がりすれば、約2400億のMBHを超え、MBHよりも早く東証に上場できるかもしれない。それに危機感を覚えたのがMBHの松本氏だったということだろう。

今年前半、口座数でTOPに躍り出たMBHを再びイー・トレードが抜き返すなど、激しい競争が続いている。ネット証券評議会とMBHの争いとは言っても、実質的には、顧客層で重なるところが多いのは、イー・トレードとマネックス。マネックスにとって、これ以上自社のターゲットとなる顧客層をイー・トレードに切り崩されるわけにはいかない。

また、イー・トレード証券の株価が3分割で、MBH株の最低投資金額に近づくこともマネックス側には痛い。今まではネット証券銘柄は、30万円必要な松井証券、10万ちょっとあれば買えるマネックスですみわけができていたが、分割後には、小口個人投資家ご用達のマネックス株の流動性が同業のイー・トレードに奪われる可能性も出てきた。

今後、この松本社長の意見に同調する経営者や個人投資家はどれだけでてくるだろうか。ネット証券業界の師走も忙しい。

そういえば、松本大の著書に「マネックス証券松本大が語るeに挑む」があるのが偶然とはいえ面白い。おすすめ。

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