イー・トレード証券イー・トレード証券の顔は北尾会長だけではない。社長には創立以来の井土太良氏がいる。でも写真は見つからなかった。(笑)
それはいいとして、2日取引時間中に、井土太良社長の「時価総額はMBHを上回ってもおかしくない」という発言が報じられた。明らかに、マネックス松本大社長の「分割を上場直後に行うのは如何なもの」発言を意識したものだ。
[東京 2日 ロイター] イー・トレード証券 <8701.Q> の井土太良社長はロイター通信とのインタビューで、9月中間期に2割だった個人売買代金に占める割合を、顧客基盤を整備するなどして3割に拡大すると表明した。
 井土社長は、「10月の口座開設数も好調で、すそ野が広がりつつある。来年の今頃には達成したい」と述べた。手数料見直しについては「タイミングを慎重に見極める必要がある」と述べた。  
同社は11月30日付でジャスダックに店頭上場。時価総額では同業のマネックス・ビーンズ・ホールディングス <8698.T>を下回るが、これについて、井土社長は「上回ってもおかしくない」と述べた。
  また、ソフトバンク・インベストメント <8473.T> との資本関係について、井土社長は、「傘下にいるメリットは大きい。資本関係は当面維持したい」と語った。配当性向は20%が必須と強調した。


以下に、松井証券、MBH、ついでにライブドアと、イー・トレード証券の時価総額を載せた。

松井証券      286,530百万円
ライブドア     240,767百万円
MBH       234,234百万円
イー・トレード証券 191,506百万円


もし、井土社長の発言どおり、イー・トレード証券の時価総額がMBHの時価総額を上回るとすると、ライブドアに匹敵する規模となり、株価は、今日の終値の25%増しで、約77万円になる。井土社長の発言は、それ以下は買いだよといっているようなものだが、どうなのだろうか。ただ確かに妥当な株価水準ではある。それとMBHにはない配当性向20%、そして1:3の株式分割。これで年内80〜85万に落ち着くのではないだろうか。

ただし、これには不安な点もある。相対評価で並ぶとしても、MBHが割高で下がる可能性があるからだ。そうすると、70万円台前半ということもある。

ともかく、これでイー・トレード証券が、マネックスを意識しているということがよくわかった。東証一部の松井証券を超えると言わないところはやはり謙虚だが。今後もネット証券業界の経営者の発言はチェックしていきたい。
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