20040825WBSb★トピックス★ イートレード証券の株価の推移とともに、注目されたマネックス証券とイー・トレード証券の対立だが、発端となった松本大マネックス証券社長の「分割を上場直後に行うのは如何なもの」発言は、マネックス証券が、イー・トレード証券株のIPO販売を引受させてもらえなかったからかもしれない。
まず、以下が今回のイー・トレード証券IPOのシンジケート証券会社と割当数である。


単位(株) 単位(%)
主幹事証券 野村 37,400 68.00
副幹事証券 大和SMBC 4,400 8.00
 幹事証券 新光 4,400 8.00
 幹事証券 みずほ 2,200 4.00
 幹事証券 エイチ・エス 1,650 3.00
 幹事証券 UFJつばさ 1,650 3.00
 幹事証券 楽天 825 1.50
 幹事証券 松井 550 1.00
 幹事証券 いちよし 275 0.50
 幹事証券 極東 275 0.50
 幹事証券 丸八 275 0.50
 幹事証券 三菱 275 0.50
 幹事証券 東洋 275 0.50
 幹事証券 高木 275 0.50
 幹事証券 ウツミ屋 275 0.50


太字のとおり、まずイー・トレード証券と同じ、ネット証券評議会の一員である楽天証券(825株)、松井証券(550株)が入っている。
さらに、IPOの第二回訂正目論見書には、
野村證券株式会社は、同社の引受株式数のうち、17,203株を上限として、イー・トレー証券株式会社、ワールド日栄フロンティア証券、エース証券株式会社及びフェデス証券株式会社に販売を委託する予定であります。また、506株を上限として、カブドットコム証券株式会社に販売を委託いたします。

と書いてあるので、SBI系のワールド日栄フロンティア証券やエース証券と同じく、イー・トレード証券、そしてやはり評議会一員のカブドットコム証券もIPOの販売ができるようになっている。よって、ネット証券評議会4社全て、今回のIPOの販売ができたわけだ。

しかし、マネックス証券、日興ビーンズ証券(あるいは日興コーディアル・グループ)の名前は無かったわけである。IPOの引受先や販売委託先は主幹事証券が決めることになっているので、イー・トレード証券が意図的にそうしたとは考えにくいが、会長の北尾氏が野村證券出身だったことを、松本大社長は不審に思っているのかもしれない。そして、上場直後に分割するぐらいなら、上場前に分割しておいて、もっと多くの証券会社に販売数を割り当ててほしかったのではないだろうか?

松本氏の発言は、マネックス・ビーンズの客にもIPOを買わせてあげたい、IPOを売って利益と販売実績を積みたいために出たのだと思う。

■関連記事
やはり、松井証券は、イートレード証券株の無期限信用取引に弁済期限を設定していた
「時価総額はMBHを上回ってもおかしくない」イー・トレード証券の井土太良社長が松本大社長を意識した発言
「分割を上場直後に行うのは如何なもの」松本大マネックス証券社長が、イー・トレード証券の上場初日の株式分割を非難した
ネット証券評議会 松井道夫吠える!「わけのわからない分割、地獄に落ちろと言いたい」