時代に対応できなければ辞任＝トップの心構え力説―松井証券社長
＊「あと数年で社長を辞めたい」―。インターネット証券最大手、松井証券 <８６２８> の松井道夫社長（５１）は８日、都内の日本記者クラブで講演し、“早期退任”の意向を表明した。松井氏は大胆な経営手法を導入してきたことなどから、証券業界の風雲児とも呼ばれている。トップの心構えとして「世の中の変化に対応できなければ退任すべきだ」というのが持論で、時代とのギャップが企業経営にとって最も危険な要因になると力説した。　

松井社長はすでに50代を迎えているので、昔ならともかく最近の社長の中では中堅の域にようやく入ってきたとも言えるだろう。まだ続けても誰も文句は言わない。でもそれは古い日本の経営者の論理であって、松井証券のように独立した企業では株主へのリターンを向上できない社長は退任すべきだと考えているのだろう。リターンを向上できないこと、すなわち、世の中の変化に対応できない人ということ。どんなに有能な人でも年をとれば時代の流れについていかなくなる。中内、堤、ナベツネ、宮内(まだちょっと微妙だけど)。野球の新旧オーナーを見ただけでもよくわかる。これらの経営者に比べると松井道夫社長の発言は潔く感じる。

で、松井道夫氏が引退するとしたら何時だろうか？。やはり夜間取引実現がめどとなるのではないだろうか。夜間取引の実現を強烈に言っているのはネット証券業界の中では、彼が一番でだからだ。

彼ならば夜間取引はきっと実現できるはず。そして松井証券の一社長を辞めたとしても、ネット証券評議会の会長としてネット証券界の発展に引き続き力を貸してくれるだろう。