松本大マネックス・ビーンズ・ホールディングス社長兼CEOの松本大氏が、毎日新聞の若手経営者のメッセージというインタビュー記事で、「ライバルはネット専業証券ではなく、銀行や通常の証券会社。ネット専業証券間の勝ち負けと比べれば、甲子園(の高校野球)とメジャーリーグぐらいの違いがある。我々はメジャーリーグで戦いたい。」と答えていた。
ライバルはネット専業証券ではなく、銀行や通常の証券会社。ネット専業証券間の勝ち負けと比べれば、甲子園(の高校野球)とメジャーリーグぐらいの違いがある。我々はメジャーリーグで戦いたい。

−総合金融機関を目指すと。

その通り。なかでも(株、債券など従来の運用対象に代わって、デリバティブやヘッジファンドなどへの新たな投資対象を発掘する)「代替投資」について、これまでは機関投資家向けが中心だったが、個人向け商品を積極的に開発して、日本の金融界の中でリーディングランナーになりたい。会社として始めたのは昨年からだが、私自身は外資系証券時代に、この領域で長く深い経験を持っており、どこにも負けない自信がある。

−傘下のマネックス証券と日興ビーンズ証券は今年5月に合併する予定です。

個人向け証券ビジネスは明らかにネット取引へ移行する流れにある。その中で、日興グループという既存の大手証券と適切な関係を持つことは、金融サービスの開発や人材供給などの面で大きなメリットがある。マネックスを創業してからのこの5年あまり、ゼロから基盤を作ってきて、ようやく銀行や通常の証券会社相手に何らかの存在感を示せるようになった。日本の金融界に欠かせない存在になるのがこれからの10年の目標だ。


ネット証券甲子園では優勝できなかったけど、有店舗を含めた総合金融のメジャーリーグでは活躍したいようだ。ネット証券甲子園では、新設校ながらベスト4ぐらいまでいったマネックス投手は、メジャーを目指す。
今年もまた、MBHとネット証券評議会の戦いがはじまるのだろうか。

MBHは、代替投資や投資銀行業務の拡大を目論んでいるが、休眠口座の問題も大きく、なんとか日興ビーンズの短期売買の手数料で稼いでいるといった状況だ。投信も順調のようだが、手数料収入の面では弱い。

しかし、目指していることは、実に格好いいというか、個人のためを思ってやっているのがわかるから、今の相対的な業績の低さや口座数の伸びの悪さには同情してしまう。

長期的な理想につきすすむのもいいが、会社の半分のリソースは短期的に確実にキャッシュを生む事業に費やして、他のネット証券においてかれないようにしてほしいと思うのは私だけだろうか。

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