9日前場に発生したJASDAQのシステム障害は、取引開始時間が10:20まで遅れるという事態になったがJASDAQの永野紀吉会長兼社長の記者会見の内容によると、ある証券会社のシステムの不具合で本来の一括注文が分割して発注されたため、件数が膨れ上がったことが原因だったそうだ。シーマ新株は1日売買停止となっている。
新興企業向け株式市場のジャスダック証券取引所で9日、取引システムに障害が発生し、午前9時の取引開始から1時間20分にわたり全銘柄の売買が停止した問題で、同取引所の永野紀吉会長兼社長は同日記者会見し、「ある証券会社から特定銘柄について、大量の買い注文と取り消し注文があったことが要因」と説明した。

 ジャスダックによると、午前8時25分から約5分間に、証券会社から監理ポスト入りしている宝石小売りのシーマの新株について、3000件を超える大量の買い注文取り消しが入ったため、処理能力を超えてシステムがダウンした。証券会社側のシステムトラブルにより、本来の一括注文が分割して発注されたため、件数が膨れ上がったらしい。

 ジャスダックは原因を調査するとともに、同日中にシステムの処理方法を改善し、10日以降は通常に取引できるようにするという。永野社長は「全国の投資家、発行会社をはじめ市場関係者に深くおわびする。取引に不正な点があれば証券取引等監視委員会が調査するだろう」と述べた。

表向きは、「ある証券会社のシステムの不具合」ということになっているが、不正があれば証券取引等監視委員会の調査もほのめかしている。監視委員会が動くとなると証券会社のシステムの不具合というよりはある投資家の不正注文と取り消し注文なのだろうか?(意図的にやったのか、間違って新株に注文を出したので取り消したのか)短時間で投資家自身が発注・取り消しをしたのであればネット証券か?と思うのだが、ネット証券は新株(発行日決済取引)を扱っていなかったはずなので、有店舗か機関投資家のはずだ。

ともかく、シーマのような1株10円とか20円になってしまうとやろうと思えば、大量注文で取引所や証券会社のシステムをマヒさせるサイバーテロ?ができてしまうので、極端な投資単位の引き下げとなる分割は何とかして抑止したほうがいいだろう。

なお市場では、北浜流一郎氏のホームページ「株リッチ放送局」が同時にシステム障害を起こしていたことと関連がありそうだとの見方もあったが、まったく関係ないようだ。
ジャスダックはシステム障害。私のHPも。でもようやく解決。


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