週刊現代情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)というジャーナリストのBlogによると、2月14日発売の週刊現代で、松井の元法務課長だった本吉正雄氏が、武富士元久社長が松井証券専務時代に50〜60銘柄を取引して儲けていたと告白したというスクープ記事があるらしい。元久氏は、松井証券では社長の右腕として活躍し、不祥事で傾きかけた武富士社長に転身した期待の若手経営者。本当だとしたら松井証券はじまって以来のスキャンダルになりそうだがはたして本当なのだろうか。記事には疑問点もある。
週刊現代の記事によると、元久氏は松井証券の専務から武富士の社長になった時点で武富士の株を1万株保有していたようだ。8000万円相当になるようで、そんなに資産を持っていたのかという疑問もあるが、松井証券の専務だったら持っていなくもない気がしなくも無い。ただ、持っててもそんなに一銘柄につぎ込むのも変だが。

その件をきっかけで、週刊現代が去年まで松井証券で法務課長をやっていたという作家の本吉正雄氏にインタビューをしたようだ。

それによると、以下のような感じだったようだ。
「今日は(株式売買で)○万円儲かったら飲みに行くぞ!」と話している声が聞こえてきました。
(中略)
02年4月、私はお客様相談室課長となりました。数ヵ月後、若手社員たちから「元久専務が証券取引法に触れるような株式売買を行っている」と相談されました。

お客様相談室課長が社員から相談受けるということころは週刊現代の皮肉な書き方だが、専務という多忙なポジションにいて、本当に1日に50銘柄も取引できるのだろうか?というより一般の投資家でも1日に50銘柄ってありえないんじゃないだろうか。専業カリスマトレーダーのHANABI氏でも1日に10銘柄ぐらいだったはず。

結局、若手社員が目安箱で松井道夫社長に直訴して、週刊現代が松井道夫社長と元久武富士社長、さらに金融庁証券課にも取材しているらしいが、週刊現代が発売にならないと内容はわからない。

元社員の証言ということもあり本当のことなのかもしれないが、売買の銘柄数が常識的にみてありえない量であることなど、信憑性が低いところもある。松井証券や武富士もこの記事の内容は既に抑えていると思うので、14日になんらかのプレスリリースがありそうだが、とりあえず松井証券からの株主・投資家に対しての説明が早めにされなければならない。

ところで、松井証券を退職した後、「元日銀マンが教える預金封鎖
」という本がバカ売れしたらしい本吉正雄氏の日記にはこう書かれている。
2004/09/30 Thu  久々に嬉しいこと

昨日は久々に嬉しいことがあった。
松井証券時代に目をかけてもらっていたY吹取締役と飲みにいく
ことができたのだ。

松井証券を半ば懲戒免職のような格好で辞めさせられたせいで、
松井の人間とはもう縁が切れたと思っていた。

(中略)
Y吹取締役は大変好意的に接して頂けた。自分が恐
れていたようなことはなく、会社ではみんなが私のことを心配
していたこと、本が売れたことを本当に喜んでいることを教えて
もらい、とても嬉しい思いがした。

「半ば懲戒免職のような格好で辞めさせられた」と書いているので、あまり社内の人間関係でうまくいっていなかったのかもしれない。

□本吉正雄氏のブログ(作家とはいえ、ブログが多いような・・・)
本吉正雄の本棚
元日銀マンがウラ読みする日経新聞
本吉正雄のGoo日記

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