松井証券松井証券は、3月を目処に、日経225先物取引とオプション取引の売建の取り扱いを開始することを発表した。手数料は、約定代金の10分の1がボックスレート(300万まで3150円)に組み込まれ、株取引のボックスレートと一緒にでき、さらに日計り取引の片道手数料は無料になるそうだ。モバイル(携帯電話)にも対応する。
先物取引、オプション取引売建の開始について

松井証券株式会社 代表取締役社長 松井 道夫

松井証券は、日経平均株価指数先物取引(先物取引)と日経平均株価指数オプション取引(オプション取引)の売建を、3月を目処に開始いたします。

これまで松井証券では、ハイリスク・ハイリターン型の取引である先物・オプション取引については、顧客の投資リスク等を考慮し、オプション取引の買建のみの取扱いにとどめてきました。しかしながら、大阪証券取引所によると2004年の先物取引における個人投資家の売買代金は5兆円と、2003年の売買代金である2兆円の2.5倍に急増し、個人投資家が自らのリスクを鑑みた上で積極的に投資を行うという動きが鮮明になっています。そのため、松井証券は先物取引、オプション取引の売建をこのたび開始することにいたしました。

松井証券は先物取引を開始するにあたり、「1枚あたりいくら」が通例となっている先物取引の手数料に、1日定額制である「ボックスレート」(*)を導入いたします。株式、先物、オプション全ての取引を1つのボックスに入れ、さらに日計り取引の片道手数料を無料とすることで、ボックスレートは前例の無い新しい手数料体系に生まれ変わります。これにより、株式、先物、オプションと取引種類毎に別々に手数料がかかる手数料体系に比べ、当社の顧客は、取引種類にとらわれない自由な取引ができるようになり、ボックスレートの真の有利性を実感できると考えています。
(*)ボックスレート…取引回数にかかわらず1日の約定代金の合計額によって手数料が決定される松井証券の手数料体系。なお、先物取引の場合、約定代金の10分の1がボックスに組み込まれる。

また、先物取引、オプション取引の売建を行う場合、証拠金を差入れる必要がありますが、松井証券では、証拠金を現金だけではなく、株券による代用を可能とします。さらに、顧客は自分の持っている株券を信用取引の担保とするか、先物取引、オプション取引の担保とするかを選べるようになる他、携帯電話からも取引を行えますので、より柔軟で多様な投資ができるようになります。

松井証券は、今後も個人投資家の視点に立ったサービスの拡充に努めてまいります。

以 上

他社に先駆けてサービスを展開してきた松井証券にしてはようやく先物をはじめるかといった感じだが、大手ネット証券では既に、イー・トレード、楽天、マネックス、カブドットコム、オリックス証券が始めているので、実質最後発となる。先行している会社と手数料を比較してみたいのだが、この中で、現物の株式を保証金の代用として使えるのは、カブドットコム証券だけで、松井証券も代用可能であることを考えると、利便性の上で比較対照となるのはカブドットコム証券だけということになる。

まず、カブドットコム証券の先物取引は「約定代金等にかかわらず、新規建て1枚3,150円、返済手数料無料」という手数料ルールになっている。

一方松井証券は、「株式、先物、オプション全ての取引をまとめて300万円毎のボックスレート。先物は約定代金の10分の1が組み込まれて、日計り取引の片道手数料を無料」となっている。

そのため、1日に何回かに分けて先物を購入したい人や、その日のうちに返済する人、または株式・先物・オプションを1日にまとめて取引したい人には、松井証券の方がお得だ。(先物オプションは、株以上に、日計りをしている人の割合は多いはず。)

最近だと松井証券の3150円という手数料は、ネット証券の他社に比べて少し割高に思われることもあったが、3月中旬以降は、日計り可能な、現物・信用取引、オプション買建に、先物取引・オプション売建が加わる。しかも、モバイル(携帯電話)でも取引可能。その日の相場の状況にあわせて柔軟な取引をすることができるようになる。

ただし、先物オプションはやる前に多少の投資知識が必要になるので、初めての人は3月の開始までに本とかインターネットで勉強しておくことをお勧めしたい。なお、松井証券によると、取引開始は3月からだが、「先物・オプション(売建)取引」口座開設の受付は 2/20(日)から開始するそうだ。