フィナンシャル・ジャパン5月号の表紙に松井証券の松井道夫社長が登場した。インタビューでは、IPOの販売手数料を無料にすることについて熱く語っている。主幹事業務には参入する気はないが、「流通市場でこれだけのシェアを握るオンライン証券が、発行市場に影響を与えないわけがない」と発行市場での革命を引き起こす決意が感じられた。
松井証券の最近の経営方針は、「自分たちが損をして、お客様が得をする」ことを考えることで、IPO落選お詫び料も今回のIPO販売手数料無料化もその一つになっている。IPO販売手数料無料化による個人投資家側のメリットは、松井証券のIPO取扱量が増えてIPOの当選確率が高まることだが、株式を発行する企業側のメリットは、松井道夫社長のインタビューによると以下の2点になるようだ。
販売手数料無料化による企業のメリット
■ IPO時の資金調達額を増やせる
・企業が新規公開(IPO)をする際、資金調達額の約6〜10%が引受手数料に ・引受手数料=主幹事手数料(50%)+引受手数料(25%)+販売手数料(25%)
・オンライン証券なら、販売コストはかからないので、手数料はいらない
・資金調達額100億円、松井のシェア25%だと、資金調達額を1億円増やせる
■ 調達後の安定株主を確保できる
・IPO企業のほとんどが上場する新興市場は個人投資家のオンライン取引が中心
(=新興市場の銘柄を購入する機関投資家は少ないので株価は当面個人頼み)
・企業にとって魅力的な安定株主になるオンライン投資家を確保しやすい
松井証券が販売手数料の無料化による発行市場でのシェア拡大を狙う一方、他の大手ネット証券は主幹事業務への参入によってシェアを伸ばそうとしている。目指す目標は同じでも、松井証券の戦略の方が革命的。松井道夫社長がインタビューの聞き手に図で書いて示したのに25%と書いてあるのを見ると、シェア25%はとる気があるのかもしれない。もし数%のシェアという現状がそうなるのであれば、企業にとっても、個人投資家にとっても大きなメリットになりそうだ。
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■ フィナンシャル ジャパン オンライン
■ 関連記事
・新年の雄叫び!松井道夫は、今年も吼えます。「妨害・圧力がかかるのは承知で発行市場にイノベーション」
・松井証券がUBS証券との提携で、CBから転換した株を夜間に販売か?
松井証券の最近の経営方針は、「自分たちが損をして、お客様が得をする」ことを考えることで、IPO落選お詫び料も今回のIPO販売手数料無料化もその一つになっている。IPO販売手数料無料化による個人投資家側のメリットは、松井証券のIPO取扱量が増えてIPOの当選確率が高まることだが、株式を発行する企業側のメリットは、松井道夫社長のインタビューによると以下の2点になるようだ。
販売手数料無料化による企業のメリット
■ IPO時の資金調達額を増やせる
・企業が新規公開(IPO)をする際、資金調達額の約6〜10%が引受手数料に ・引受手数料=主幹事手数料(50%)+引受手数料(25%)+販売手数料(25%)
・オンライン証券なら、販売コストはかからないので、手数料はいらない
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■ 調達後の安定株主を確保できる
・IPO企業のほとんどが上場する新興市場は個人投資家のオンライン取引が中心
(=新興市場の銘柄を購入する機関投資家は少ないので株価は当面個人頼み)
・企業にとって魅力的な安定株主になるオンライン投資家を確保しやすい
松井証券が販売手数料の無料化による発行市場でのシェア拡大を狙う一方、他の大手ネット証券は主幹事業務への参入によってシェアを伸ばそうとしている。目指す目標は同じでも、松井証券の戦略の方が革命的。松井道夫社長がインタビューの聞き手に図で書いて示したのに25%と書いてあるのを見ると、シェア25%はとる気があるのかもしれない。もし数%のシェアという現状がそうなるのであれば、企業にとっても、個人投資家にとっても大きなメリットになりそうだ。
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