春の携帯商戦で3G携帯が一気に普及することを見込んで、ネット証券が相次いでモバイル機能を強化している。NTTドコモは、FOMAは901iシリーズ(ハイエンドモデル)と700iの(エントリーモデル)の両方を発売し、auも3Gの5〜7機種を春商戦に投入する。春は個人投資家になりそうな社会人の買換え需要が比較的増えそうなので、ネット証券業界も顧客獲得のチャンスと考えているのかもしれない。

カブドットコム証券がGomezモバイルオンライン証券ランキングで総合第1位に

3月7日に、Gomez社がモバイルオンライン証券ランキングを新規に発表したのだが、カブドットコム証券がその総合1位を獲得している。以下のコメントのとおり高い評価を受けている。
株価検索、登録銘柄リスト、目標株価到達・ニュース一覧や指定銘柄のニュース速報などのさまざまな情報をメールで配信してくれるメール通知サービス、iアプリによる自動株価更新機能など、多彩なツールを提供している。しかも、株価検索をした銘柄をそのまま登録銘柄リストやメール通知条件に加えることができる他、検索結果、登録銘柄リスト、iアプリ画面からも取引ページへ移動することができなど、各項目間の統合性が極めて高い。

iアプリとの連携がカブドットコム証券の強みのようで、現時点でモバイルトレードでは、他社を圧倒している。逆指値を早くから提供していたカブドットコム証券はもともとサラリーマンが重要な顧客層で、モバイル機能の強化を着実に行ってきたようだ。なお、カブドットコム証券ではランキング総合1位獲得を記念して、証券コード8703にちなむキャンペーンを実施するそうだ。

ランキング総合第1位を記念し、「8703:kabu.comモバイルキャンペーン」実施

日興ビーンズ証券

Gomez社のモバイルオンライン証券ランキング2位の日興ビーンズ証券は、3月5日から携帯電話向けサービスを拡充している。(ちなみに、Gomez社のランキングは2月23日時点で評価している。)今回の拡充では5本の複数気配値表示や、チャートの表示に対応した。また、モバイルでの担保同意書への回答も可能になっている。

日興ビーンズ証券 モバイル機能を強化 5本の複数気配表示、チャートの表示も可能に(ネット証券Blog)
日興ビーンズ証券 信用取引の担保同意を電子化(ネット証券Blog)

イー・トレード証券

イー・トレード証券は、以前から国内株式の取引中心のモバイルサービスを提供していたが、4月以降に順次、為替保証金取引、先物オプション、IPO・PO、立会外分売、カバードワラント、米国株、中国株、債券とほとんど全ての商品に提供範囲を拡大する。また、株価のストリーミング表示やニュースやチャートの表示もできるようになるそうだ。なお、2005年4月〜12月イー・トレード証券の携帯電話端末経由の約定件数は、全体の約11%だったそうだ。

携帯電話サービス「MOBILE E*TRADE」の機能拡充について

松井証券

松井証券は、今までPCからでしかできなかった為替証拠金取引を、携帯電話でも取引を可能にした。もともと、ほぼ24時間取引可能な為替証拠金取引は株取引に参加できないサラリーマンの需要があっただけに、昼間の取引もできるようになり利用者が増えそうだ。

また、松井証券が4月から開始すると発表している、「先物・オプション(売建)取引」も携帯電話から利用できるそうだ。

携帯電話向けサービスにNetFxを追加

携帯電話向けサービス 機能拡張のお知らせ

ライブドア証券

オンライントレードでは最後発のライブドア証券は、2月25日からモバイルトレードの提供を開始している。3月末ごろからはチャートの表示にも対応する。

ライブドア証券 25日からモバイル(携帯)トレードサービスが始まる(ネット証券Blog)