別冊宝島「週末株トレードでガッチリ稼ぐ」ライブドアがニッポン放送を支配したら、タモリが出演をやめるという話があったが、今度はSBIがフジテレビの筆頭株主になることで、マネックス証券の松本大社長のEZ!TVコメンテーターの座が危うくなるという見方が浮上してきた。

松本大社長は、マネックス証券創業以来、広告塔としてテレビ出演はギャラ0で応じてきたようなのだが、テレビ局の中でもとりわけ、フジテレビとは、2003年4月〜9月のめざまし新聞forBIZなど、会社レベルでも親密な関係を築いていた。
最近では、日曜日夜のEZ!TV月2回ぐらいのペースでコメンテーターとして出演している。

しかし、3月24日にSBIが突如としてフジテレビの筆頭株主になったことで、SBI傘下のイー・トレード証券と競合するマネックス・ビーンズ・ホールディングスは、フジテレビとの縁を断ち切られ、松本大氏はEZ!TVに限らず、フジテレビからテレビ出演を依頼されなくなるという見方が浮上してきたわけである。

これがそのとおりになると、フジテレビを通じて名前を売ってきたマネックス証券の広告戦略に極わずかかもしれないが影響があるかもしれない。なお、松本大社長は24日のメールマガジンで何か意味ありげな、つぶやきをしていた。

3月24日   <制約>

 このつぶやきは気儘(きまま)なコラムのようで、実はかなり気を使ってい
ます。内容の正確性を保証している訳ではありませんが、やはり間違ったこと
を書くべきではないので、それなりの事実確認はしています。証券会社の社長
の言葉なので、特定の相場観がある時でも、あまり断定的には書けません。

 特定の企業−特に上場企業である場合には−に関するコメントも、批判的なものだけでなく肯定的なものであっても、その会社の株式、或いはライバル会
社の株式を保有されているお客様がいらっしゃるでしょうから、これもやはり
強くは書けません。

 一番厄介と思われるのが、上場企業やその経営者に関する「好き嫌い」です。私は必ずしも感情的な人間ではないと思いますが、やはり生身の人間ですので、好き嫌いはあります。この感情は人にとって完全に保障されるべき基本的人権であり、自由に持つだけでなく、自由に発言が許されるべきものだと思うのですが、逆に一番反響を呼びかねないのが、この「好き嫌い」です。要は言いたい「好き嫌い」があるのですが言えなくて、窮屈な思いをしているのです。・・・・


一部でニッポン放送問題の引き金を引いた村上ファンドには松本大社長が個人で出資しているという噂や、マネックスの大株主であるソニーがフジテレビを買収するという観測もあったが、まさかSBIが出てくるとはだれも思ってはいなかっただろう。

そういえば、マネックスでは以前、無料でダイヤルアップインターネット接続サービスを顧客に提供していたことがあった。それは堀江社長が買収する前の旧ライブドアがマネックスに提供していのだが、やはりそのサービスを同時に産経新聞(ZAKZAK)が採用していたことがあった。本題とは関係ない話だが。

ライブドアとマネックス、登録不要の無料ネット接続サービスを提供(ITMEDIA)

■関連記事
松本大マネックス証券社長の、イー・トレード証券上場初日分割発表批判は、IPOを引受させてもらえなかったことが原因かも?
「時価総額はMBHを上回ってもおかしくない」イー・トレード証券の井土太良社長が松本大社長を意識した発言
「分割を上場直後に行うのは如何なもの」松本大マネックス証券社長が、イー・トレード証券の上場初日の株式分割を非難した