カブドットコム証券カブドットコム証券がUFJ銀行との証券仲介業での提携内容を発表した。カブドットコム証券は、三菱東京フィナンシャルグループと統合予定のUFJグループと資本関係にあるが、統合特需でそれは非常においしいポジションになりそうだ。

UFJグループのオンライン証券仲介等サービス提携について(カブドットコム証券)

カブドットコム証券とUFJの提携内容は、
 ・UFJ銀行のインターネットバンキングからカブドットコム証券の簡単口座開設資料請求
 ・国内初のオンライン上での即時証券口座開設、即日取引開始が可能な証券仲介
の2つだ。

実はUFJ銀行は既にUFJつばさ証券との証券仲介業務を行っている。(証券仲介業 : UFJ銀行
UFJつばさ証券との提携ではUFJ銀行の15店舗に証券デスクを設置するほか、390か店で証券総合口座の開設や外国債券の売買を取り扱っている。その他UFJダイレクトでも株と転換社債(CB)を取り扱っているが、オンラインでの証券口座開設は行っていない。

このように証券仲介業を開始しているUFJ銀行だが、UFJつばさ証券と三菱証券の統合を控え、UFJつばさチャネルでの仲介業の強化は当面望めない。そこで生きてくるのがカブドットコム証券との提携である。

カブドットコム証券との提携は証券デスクや窓口での応対はないが、どうせUFJ銀行の店舗は東京三菱と統廃合が進むわけだから、現時点ではオンラインに特化した方が合理的。そして、UFJつばさ証券と違いカブドットコム証券との提携では、UFJダイレクトで証券口座を作ることが可能で、しかも即日取引ができる画期的なものになっている。

また銀行の顧客に対する知名度・信頼度の点でもカブドットコム証券は、つい先日東証一部に上場しているから心配はない。おそらく、カブドットコム証券の東証上場がUFJ銀行との証券仲介業開始条件の一つだったのだろう。

このようにカブドットコム証券は、東京三菱・UFJの統合前は、UFJ銀行の顧客を取り込め、さらに統合後は東京三菱の顧客も取り込めるという、おいしいポジションにあると考えられる。さすがは、UFJグループ唯一の?健康優良児。

UFJ とカブドットコム、オンライン証券仲介で提携(Japan.internet.com)

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