大阪証券取引所は、売買システムの処理負荷を軽減して当該遅延事象発生を回避するため,ヘラクレス銘柄につきまして,複数気配情報の提供を中止することをすでに発表していたが、その実施日を8月22日からとすると発表した。

2005.08.09 ヘラクレス株式複数気配情報提供中止対応の実施日

 当所は,売買システムの処理負荷を軽減して当該遅延事象発生を回避するため,ヘラクレス銘柄につきまして,複数気配情報の提供を中止することを既に決定し,ご案内させていただいておりましたが,このたび,その実施日を以下のとおり決定いたしましたので,お知らせします。

実 施 日 : 平成17年8月22日(月)

(ご参考)
 現在売り・買い各3本配信している気配情報をそれぞれ最良気配のみの1本といたします。なお,この最良気配は,始値決定以前には配信いたしません。
 ただし,立会開始後,特別気配を表示する場合には,始値決定以前であっても当該特別気配値段及び差引き数量を配信いたします。

 なお,来年1月末稼働を目途に開発を進めている新相場システムにおきましては,上下各8本の複数気配情報を提供する予定です。


ということで、8月22日(月)からは、ヘラクレスの板は買いも売りも1本しか見れなくなるそうだ。しかも、この1本の最良気配値でさえも始値が決まるまでは配信されないそうだ。これでは個人投資家としては、ヘラクレス銘柄に投資をするのはリスクが高くなってしまうのではないだろうか。最良気配値だけであることを逆に利用するうまい投資家も中に入るかもしれないが。個人投資家の中には、「機関投資家や証券会社の自己売買の人は引き続き複数気配値を見ることができるのではないか」と思ってしまう人もいるかもしれないが、大証の発表を見る限り、市場参加者全てが複数気配値を見ることができなくなるようだ。

1月には新システムができて8本の複数気配値が配信されるということだが、それを早めるとか、現行システムを増強するなどして早く利便性を取り戻してほしいものだ。でも今の大証では無理なのだろう。

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