楽天証券楽天証券が、昨年12月に「ワンショットコース」という商標を出願していたことが明らかになっていたが、ついに、10月から手数料体系の一つ「ひとつき割引コース」をやめ「ワンショットコース」を開始することを発表した。今回の発表は明らかにイー・トレード証券のスタンダードプランを意識した値段設定になっていて、同社曰く「史上最大の作戦!」と謳っている。

■お知らせ>10月からの史上最大の作戦!

今回の手数料改定のポイント

・従来の「ひとつき割引コース」を「ワンショットコース」に改称し、手数料を大幅に値下げ!
・シンプルかつ、どんな投資家にもメリットのある体系を実現!
・現物取引の最低手数料は472円。手数料の上限は1,575円。
・信用取引の最低手数料は262円。手数料の上限は472円。
・場口銭などによる高額取引に適用していた追加手数料が不要になります。
・ことし5月に実施した「いちにち定額コース」の値下げに引き続き、「ワンショットコース」では、どの約定代金の価格帯でも、業界最低水準!
確かに安い。イートレード証券の現行の手数料に比べても安いので非常に競争力がある価格設定だと思う。(これ以上下げても両社で顧客を奪い合うだけのような気がするけど。)

しかし、「ひとつき割引コース」の超割サービスが適用されていた人にとっては、50万円以上の約定代金は値上げになる。現物取引中心で月20回以上約定のヘビーユーザーはあまり優遇されなくなる。初心者の取り込みに重点を置いた手数料体系だと言える。楽天証券の「史上最大の作戦!」とは、あえてイー・トレード証券と手数料体系を揃えて価格で真っ向勝負を挑むことを言っているのかもしれない。

ちなみに、今月はじめの、「マネックス・ビーンズ証券が「1ショット」を「取引毎手数料」に名称変更。カブドットコム証券の商標に接触するおそれ。楽天証券は「ワンショット」で出願中。」の記事で、楽天証券が、「ワンショット」と「ワンショットコース」という商標を出願中だと書いていたが、今日の時点で商標DBで検索したら、7月1日に登録されていた事が明らかになった。楽天証券は、昨年の12月の時点で「ワンショットコース」の導入を検討し始めていたのだろう。

【関連記事】
イー・トレード証券 小額取引の手数料を値下げ 楽天証券に対抗
楽天証券 いちにち定額コースの約定代金100万円以下の手数料を値下げ