29日、ジャスダック証券取引所でシステム障害が発生し、午前中の取引が完全に出来なくなる事態になった。ジャスダックは17時から会見を開き、謝罪するとともに、原因は日立製作所の設定ミスだったことを明らかにした。
障害の原因は、古い接続方式での接続制限数を低く設定したために起こってしまったようだ。当初は、JASDAQの気配値表示の変更が原因であるとか、取引所外取引をシステム化したことによる影響と思われていたが、単なる日立製作所の人的ミスだったことがわかり、ジャスダックや日立製作所への風当たりは強くなりそうだ。
去年あたりから、無期限信用取引の普及によってJASDAQ市場がはかなり盛り上がっていただけにこういう単純ミスで取引できない事態になってしまうと、とても残念でならない。二度と起こらないように、確認の徹底や、作業手順の遵守するように気をつけてもらいたい。
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@IT:【特報】ジャスダックが障害でダウン、「単純ミス」と幹部が説明
船戸氏はプログラムミスについて「接続社数や回線数など、ジャスダックが提供した数値には誤りはなかった。業務委託先の日立製作所で計算ミスがあった」と釈明し、日立と協力して原因究明に努めるとした。また、システム間直結接続の設計変更は今年6月からテストを計3回繰り返してきた。委託業者と協力し、本番環境を模したテストなども行ってきたが、「そもそも一番最初の計算が間違っていて、その間違っていた計算に基づき値を設定していた」(船戸氏)。テスト環境自体が誤った数値で構築されていたため、テスト自体はスムーズに行われた。しかし、本番環境に移した29日にダウンした。船戸氏は「単純なミスで、検証環境が誤っていた可能性が非常に高い」と述べた。
ジャスダックによると、119社の会員証券会社のうち、システム間直結接続を使っているのは約4割。多くの証券会社は利便性が高いJASDAQ-API接続と併用して使っている。ジャスダックも将来的にはJASDAQ-API接続に全会員を移行させる方針。今回の障害はその構成変更の作業でミスが発生した。ジャスダックがシステム障害を起こすのは今年に入って3回目。ジャスダックは外部企業に前2回の障害のシステム監査を依頼していて、9月末に報告を受けることになっている。ジャスダックは今回の障害は開発・運用管理体制や業務委託先との協力体制などに問題があると見ていて、船戸氏は「人為的なミスの可能性が高い」と述べた。
[東京 29日 ロイター] 五味金融庁長官は定例会見で、ジャスダック証券取引所に対し、証券取引法に基づく報告を命じたことを明らかにした。システム障害により全銘柄の取引ができなかったことに伴う措置。報告命令は29日付で発出、9月30日までの報告を求める。
ジャスダックのシステム障害は、今年に入って3回目。五味長官は「原因や再発防止策を確認し、フォローアップしていきたい」とする一方、「取引所の円滑な運営上、重大な問題」と厳しく批判した。
[東京 29日 ロイター]市場関係者の間では、「2月、8月決算の銘柄については、先週25日が権利付き最終売買日だったが、仮にその日にシステム障害が起きていたら大変なことになっていた。取引所のシステムトラブルは言語道断だ」(準大手証券ストラテジスト)、「不透明感に伴い、ジャスダック銘柄を含む小型株投信の解約が出れば、他の銘柄を現金化する必要も出てくる」(大手証券エクイティ部)──などの声が出ている。
障害の原因は、古い接続方式での接続制限数を低く設定したために起こってしまったようだ。当初は、JASDAQの気配値表示の変更が原因であるとか、取引所外取引をシステム化したことによる影響と思われていたが、単なる日立製作所の人的ミスだったことがわかり、ジャスダックや日立製作所への風当たりは強くなりそうだ。
去年あたりから、無期限信用取引の普及によってJASDAQ市場がはかなり盛り上がっていただけにこういう単純ミスで取引できない事態になってしまうと、とても残念でならない。二度と起こらないように、確認の徹底や、作業手順の遵守するように気をつけてもらいたい。
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