カブドットコム証券とMeネット証券は、合併契約書を締結し、来年の1月1日にカブドットコム証券を存続会社とする事業統合を行うと発表した。合併による販管費の増加は限定的で、増収効果が見込めるとしている。なお、合併比率は、Meネット証券の普通株式ならびに優先株式1株に対して、カブドットコム証券の普通株式0.163株を割当てることになった。

カブドットコム証券とMeネット証券が合併に調印、ネット専業証券第3位に (CNET)

UFJ銀行グループのカブドットコム証券と、東京三菱銀行グループのMeネット証券は9月5日、2006年1月1日を期日とする合併に最終合意し、合併契約書を締結したと発表した。新会社は、インターネット専業証券会社としては業界第3位の規模になる。  存続会社はカブドットコム証券で、引き続き東京証券取引所市場第一部に上場する。社名も「カブドットコム証券株式会社」のままとなる。合併比率はカブドットコムの株式1株に対して、Meネットの株式0.163株を割り当てる。  新会社の代表執行役社長にはカブドットコム証券代表執行役社長の齋藤正勝氏が就任し、 Meネット証券代表取締役社長の眞部則広氏は執行役に就任する。

カブドットコムは今回の合併により、純営業収益ベースで年間16億円強の増収効果を見込んでいる。また、両社ともに実店舗を持っていないことなどから合併に伴う販売費や一般管理費の増加は限定的として、年間9億円強の経常利益の増益効果があがる見込みとしている。

プレスリリースや、ニュースを見る限り、やはり、カブドットコムによるMeネットの吸収合併という感じだ。Meネット証券の眞部社長がカブドットコム証券の執行役員にとどまるということだが、Meネット証券は、東京三菱銀行や三菱証券から一時的にレンタル移籍している社員が多そうな気がするので、一部の社員は元の会社に戻るのかもしれない。

さて、他の方のブログを見てみたところ、夢太郎の現実〜借金で信用株取引・IPOさんは、「 どちらも良いサービスを持っているので、結果的に良い合併なのかもしれません 」と評価、一方、 ネット収入で生活! さんは、「順当にいくと銀行同様MTFGにあわせてサービス低下ということになりそう。 」と厳しい意見だった。

カブドットコム証券によると、合併により営業収益(売上)ベースで年間16億円の増収効果があるとしている。また、プレスリリースの下のほうには、「税制適格合併を前提とし、法人税等の概算を考慮に入れ計算しています」と書いてあったので、過去のMeネット証券の累損繰越効果で節税の効果が見込めそうだ。なので、ネット証券Blogとしては、プラス効果のほうが多そうだと見ている。

ところで、税制適格合併ってなんだろうと思って、検索してみたら、磯崎さんのブログがヒットしたのでご紹介。(笑) どうやらカブドットコム証券とMeネット証券の場合は適格合併の条件にあてはまったようだ。

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