楽天証券国重惇史社長楽天は、15日、取締役常務執行役員金融事業カンパニー社長の国重惇史氏(楽天証券社長)を、代表取締役副社長執行役員に昇格させ、代表取締役を三木谷会長兼社長と国重副社長の二人体制にすることを発表した。楽天のアメリカ進出事業を三木谷氏が陣頭指揮するため、三木谷氏が国内不在時にも、経営の意思決定スピードを維持することが目的だと思われる。

楽天には、以下のような経営陣がそろっている。

三木谷会長兼社長
国重代表取締役副社長(証券)
山田取締役常務(トラベル)
吉田取締役常務(開発本部)
小林取締役(楽天市場)
島田取締役(野球)
杉原取締役(ブックス)
森取締役(インフォシーク)
高山取締役(管理本部)

楽天 経営陣紹介


年齢では他の役員より20歳も年上の国重氏だが、楽天に入社してから日は浅い。DLJから楽天に社名変更後に、金融事業カンパニーの社長となり常務執行役員に。そして3月末の株主総会で取締役常務執行役員に昇格している。今回さらにNo2に昇格させたということは、三木谷社長は国重氏に相当期待しているのだろう。国重社長も競争が激しいネット証券業界で楽天証券の舵取りをしているが、楽天グループを見渡すと、楽天市場は個人情報漏洩問題、トラベルも手数料値上げ問題があり不安定、インフォシークもライブドアの陰に隠れてるし、野球は負けすぎ。ここは住友銀行時代からの実績で国重氏ということなのかもしれない。

楽天関連の書籍によると、楽天の創業メンバーで元副社長の本城慎之介氏(現:神奈川県の中学校長)は、「万が一なんらかの事故で三木谷氏が執務できなくなったときも、楽天として変わりなく、経営をしていけるようにしなければならない。カリスマ的で、非常に優秀な社長なので、どうしても頼ってしまう面があるが、これからはそれをしてはならないと」と述べている。

国重代表取締役副社長が期待にこたえて、会長不在時に会社の舵取りをうまく代行していけるのか注目だ。