松井証券松井証券は、10月末をめどに、オンライン証券初となる「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」を開始し、あわせて、携帯電話向け機能を拡充すると発表した。パソコンを持っていない人やパソコン操作が苦手な人でも取引ができるように、パソコン用の画面並みの機能をモバイルサイトにも追加していくようだ。

「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」の開始について

松井証券株式会社 代表取締役社長 松井 道夫

松井証券は、オンライン証券初となる「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」を、2005年10月末を目処に開始します。あわせて、携帯電話向け機能も拡充します。

今まで松井証券は、携帯電話をパソコンの補完的な機器と位置付けており、口座開設にはパソコンによるインターネット利用環境が整っていることが必要でした。しかしながら、パソコンをお持ちでない方からも松井証券で取引されたいとのご要望を数多くいただいており、このたび、インターネット接続機能付き携帯電話をお持ちであれば「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」として、松井証券の口座を開設できるようにいたしました。「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」の開始により、オンライン株式取引に興味がありながらも、パソコンをお持ちでなかった方やパソコン操作が不慣れである等の理由で口座開設をためらっていた方の負担が大幅に軽減されます。

また、「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」の開始に伴い、携帯電話向け機能を拡充します。顧客ひとりひとりへの「メッセージ連絡機能」、ログイン時に取引暗証番号を登録することで発注時の操作が簡便になる「簡単注文機能」、提携金融機関(※)から松井証券の口座に資金の振込入金がリアルタイムにできる「ネットリンク入金機能」など、パソコンのみで提供していた機能の多くを携帯電話に追加することにより、携帯電話による取引の利便性が飛躍的に向上します。

(※)当初のネットリンク入金取扱金融機関は、イーバンク銀行、ジャパンネット銀行、三井住友銀行、UFJ銀行(五十音順)となります。

松井証券は、今後も個人投資家の利便性向上につながるサービスの拡充に努めてまいります。

モバイルトレードの分野では、カブドットコム証券がGOMEZの評価で1位を獲得したり、楽天証券がiSPEEDを発表したり、マネックス・ビーンズ証券が完全リアルタイム株価更新ツールの開発を始めたりと、競争が激しくなってきている。しかし、他のネット証券は、家のパソコンで口座開設をした客が、家の外でも携帯電話で取引ができるようにモバイル機能を強化しているのに対して、この発表文を見ると、松井証券はパソコンがどうしても使えないという人に、モバイルインターネットで口座開設も取引もやってもらおうという意図が見られる。そういう人はまだ他のネット証券は未開拓でチャンスがあると判断したのだろう。携帯電話では文字入力が面倒で口座開設は大変という見方もあるが、今後、りそな銀行や地銀などとの提携をいかして、有店舗経由で携帯専用口座の開設を増やすことも考えているのかもしれない。

ちなみに「携帯専用口座〜パソコン御無用〜」と聞いて、携帯電話でしか取引できなくなるのかと思ったのだが、発表にはそうは書いてなかったので、一応パソコンでもできるのかもしれない。