松井道夫社長メディア・レボリューションというブログ(Yahoo公式?)によると、松井証券松井道夫社長が「デイトレーダーがネット上での株取引で株売買高を異常に押し上げていると指摘」し、健全な資本市場形成を目指す仲間として野村との提携も検討しているとのこと。

松井証券の松井道夫社長は13日夜、都内のホテルで開かれた大手ネット証券各社でつくるネット証券評議会の会合で挨拶、最近の活発な株式市場の状況が、その一方で、正常な資本市場形成を歪めているとの認識を示すとともに、その主たる要因として、デイトレーダーがネット上での株取引きで株売買高を異常に押し上げていると指摘。

(中略)

松井社長は、個人金融資産が1400兆円といわれる中で、「デイトレーダーの売買高が100兆円を越えるという状況が日本の株式、資本市場にとってプラスになるのか」と問題提起した。
 さらに、個別企業としてのこうした状況への対応として「野村證券がオンライン証券に参入する。健全な資本市場形成を目指す仲間として提携も考えたい」と述べ、野村證券とのタイアップも視野に入れていることを明らかにした。


デイトレーダーの活発な取引に恩恵を受けているはずのネット証券の経営者が、デイトレ否定論を展開することに、ネット掲示板を見る限りでは、違和感を持っている個人投資家もいるようだ。松井道夫社長は以前からマスコミのネット取引=デイトレードという誤った報道を批判したり、最近ではデイトレーダーは、「イー・トレード、楽天に任せた」と発言するなど、デイトレーダーからは一歩距離を置いている。現在までのところ松井証券は、デイトレーダーの比率が多いと思われる、イー・トレード、楽天証券にシェアで差をつけられ、デイトレーダーを優遇するプレミアムトレードを擁するライブドア証券の進出を許している状況にある。松井証券の期待する団塊世代のネット取引参入が、デイトレーダーが資本市場を歪めるせいで、滞っていると言うのだろうか。

ただ、活況で儲けすぎているネット証券のなかで最も利益率の高い松井証券の社長がこの状況で楽観的な発言をしたら、それこそ日本経済はバブルに突っ走っていってしまうので、ブレーキを踏む意味ではいいことかもしれない。

野村との提携の件については、やはり提携によって夜間取引について実現性の高い話が来年にでも出てくるかもしれない。それ以外では、IPOの販売提携あたりだろうか。来年の野村のオンライン証券設立と合わせて要注目だ。