イー・トレード証券楽天証券、マネックス証券に続き、最大手のイー・トレード証券も株主総会での公約どおり、携帯電話用の株価自動更新機能付情報提供ツール「HYPER MOBILE」を発表してきた。利用料は通信費以外は無料で、12月26日から取引機能を除いたサービスを開始し、1月下旬には取引機能も提供予定となっている。なお、「HYPER MOBILE」を利用できる端末は、NTTドコモのFOMA900iシリーズ以降。

イー・トレード証券株式会社
各 位

携帯端末向けサービス「MOBILE E*TRADE」の機能拡充について
〜大幅リニューアル及び株価自動更新機能付投資情報ツールの提供を開始〜

平成17年12月16日

SBIグループのイー・トレード証券株式会社(本社:東京都港区 代表取締役執行役員社長:井土太良)は、携帯端末(モバイル)向けサービス「MOBILE E*TRADE」の機能拡充として平成18年1月(予定)より現行サイトの大幅なサービス追加及びリニューアルを行いますのでお知らせいたします。また、それに先駆け本年12月26日(予定)よりモバイル版「HYPER E*TRADE」と位置付けた株価自動更新機能付iアプリ投資情報ツール「HYPER MOBILE」の提供を開始いたします。

平成18年3月期中間期において、当社の提供する「MOBILE E*TRADE」経由の約定件数は当社全体の約9%を占めております。また、当社では新規に口座を開設する方の約57%が20〜30代のお客様であることなどから、モバイル端末を非常に重要なチャネルであると捉え、サービス拡充に取り組んでまいりました。MOBILE E*TRADEにおいては本年9月より外国為替保証金取引、10月より先物・オプション取引の各サービスを開始しておりますが、このたび機能拡充の第3弾として、提供情報や取引可能商品の拡大を含めた大幅なサービス拡充及びサイトのリニューアルを行います。また株価自動更新機能を搭載したFOMA900iシリーズ以降対応のiアプリ投資情報ツール「HYPER MOBILE」の提供を開始いたします。

「MOBILE E*TRADE」では、これまでの機能に追加して、単元未満株式(S株)取引、新規上場株式の申込・抽選結果の確認が出来るほか、ニュースや企業情報、チャート、市況コメント、株主優待検索等の充実した投資情報を提供いたします。また、スマートアラート・約定通知などのメールサービスの設定がモバイル端末からできる他、株価情報と取引への遷移を統合し、取引ステップの短縮化による操作性の大幅な向上を図っております。さらにサービス提供端末にこれまでのiモード、Vodafone live!、Ezweb(au)に加え、新たにAIR-EDGE(ウィルコム)、Ezweb(ツーカー)の2キャリアを追加いたします。
また、「HYPER MOBILE」は、最短5秒の株価自動更新機能を備えており、リアルタイムで株価、気配値(板)情報を表示いたします。最大400銘柄の登録機能や、市況情報、各種ランキング情報、ニュース等の充実した投資情報の提供も行います。加えて平成18年1月下旬には取引機能の追加を予定しております。注文入力画面へリアルタイムの気配値(板)情報を呼び出し株価を指定して発注できる機能を搭載します。また、注文画面における注文価格・株数の指定はボタン操作のみで可能であり、操作性に優れたトレーディングツールである「HYPER E*TRADE」のモバイル版として個人投資家の株式取引を強力にサポートいたします。

さらに平成18年2月末には「MOBILE E*TRADE」における先物・オプション取引の発注機能にステップ注文・ペア注文・ステップペア注文・バスケット注文を追加予定です。



モバイル機能については、今年6月のイー・トレード証券の株主総会で以下のような質疑応答があった。
Q1.モバイルの強化はどうなっているのか?

井土 年内リリースに向けて開発を進めているところであります。先だって楽天さんがリアルタイムでストリーミング機能を持ったものをリリースするような話が出ていましたので、もう一段いいものを作ろうと、仕様を固めているところでございます。できるだけ早くリリースできるように努力しているところです。


もう今年も残りあと10日あまりだが、株主総会での公約どおりイー・トレード証券のモバイル機能強化の年内リリースは何とか間に合ったようだ。

さて、MOBILE E*TRADEの機能強化も期待大だが、それよりも「HYPER MOBILE」に注目が集まる。イー・トレード証券は明らかに打倒「iSpeed」を掲げて、「HYPER MOBILE」の開発をしてきたようだが、リリース文を見た感じでは、十分「iSpeed」に対抗できる機能が備わっているようだ。もしかすると、細かく比較しないとわからないが、「HYPER MOBILE」の方が機能が多いかもしれない。楽天証券も今のiSpeedの出来に満足している場合ではないだろう。

ということで、当面モバイル系リアルタイム株価情報更新ツールは、楽天証券「iSpeed」とイー・トレード証券「HYPER MOBILE」、マネックス証券「株速ポケット」の三つ巴状態になりそうだ。前者2つがNTTドコモFOMA、「株速ポケット」だけがKDDIのau。

どれも、外出先や仕事の合間に株価をチェックする人には強い味方になることだろう。

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