松井証券株主総会去年は行けなかったライブドアの株主総会に行ってきた。ライブドアの株主総会の話題については、他のインベスタマーさん達のブログのほうが詳しいのでそちらを見てもらうとして、ネット証券Blogでは、ライブドア証券関連を中心にレポートする。株主総会後の事業部別説明会では、既に既報のライブドア証券の2006年5月のシステム一新についての説明に加え、動画配信機能付のリアルタイム投資情報ツールを中国の大連で開発中であることが明らかになった。また、株主からもライブドア証券に関する質問が多く寄せられ、ライブドアグループの中でも株主の関心の高い会社であることがうかがえた。

ライブドアの株主総会は、品川の新高輪プリンスホテル国際間パミールで行われたが、その中の第一会場に入りきれないぐらいの多数の株主が殺到し、第二会場も立ち見が出るほどの盛況だった。ちなみに私は開始の1時に間に合わなかったので、第二会場で途中まで立ち見になった。第二会場では開始から数分で体調を崩した老人がホテルの係員に背負ってもらって退場したり、あまりにも長い質疑応答時間に途中退席する株主が相次いだ。(そのおかげで私は途中から座れたわけだが。)

質問数は多かったけど、全体的に質問のレベルは他社に比べて、低かった。

【株主総会 質疑応答(覚えてる分だけ)】

・2円配当の個人株主提案
 →堀江氏、内部留保の重要性を説明

・役員報酬について
 →実質、堀江、宮内、熊谷の3人に対するもの。堀江社長の月あたり報酬は1千万。
  (本当はいらないけど、取締役より高い報酬の社員がでてきて、社員から役員報酬アップの提案があった。)

・フジテレビ株主総会に出た株主がフジ経営陣を批判し、事業提携と山田社外取締役選任反対する意見。
 →経営と現場は別。伝統的な株主総会をやっているフジは残念だが、別に事業提携がうまくいけばLDとしてはお構いなし。

・ライブドアを宣伝したいので、例えばスカーフ1枚でも株主が頂ければとても光栄です。
 →貴重なご意見ありがとうございます。

・選挙で自民党に賛同する時点でリスクを考えていたか?
 →経営も政治もリーダーが重要。両党首にあって話を聞いて、自民党にした。どちらかについて、もう一方から嫌がらせを受けるリスクという面では、自民党側についても民主党はそういうことはしないのではと思う。

・堀江貴文氏の取締役選任反対意見
 ・時価総額トップではなく、利益トップを目指すべき
 ・堀江氏が個人の政治的都合で、広島で事業をしようとしているのでは? 
 →堀江社長、涙を流して、否定。




さて総会よりも個人的には重要だった事業部別説明会。ご年配の方には長丁場がつらかったこととと、時間が押すと遠方から来た人は帰ってしまうので、会場は第一会場の6割ぐらいの入りだったが、ここでも、まともな質問から、珍質問まで、多くの質疑応答のやりとりがあった。

壇上の宮内CFOと堀江CEO(事業部説明会)


質問の前には、堀江社長が各事業部の責任者を紹介しながら、事業部についてのプレゼンテーションを行ったが、ライブドアグループ全体の稼ぎ頭になっているファイナンス部門には最も時間を掛けていて、ライブドア証券については、動画配信機能付のリアルタイム投資情報ツールを中国の大連で開発中であることを明らかにした。

【事業部別説明会 ライブドア証券関連+α】

・ライブドア証券は1年ちょっとでカブドットコム証券を抜いた。2位グループにも迫っている。来年の今頃には、イー・トレード証券の次ぐぐらいの規模になっているのではと期待。

・5月には新システム。新システムが出来れば手数料の設定も柔軟に出来る。今は一部メインフレームのため、制限がいろいろある。

・動画配信機能付のリアルタイム投資情報ツールを中国の大連で開発中。スクリーンセイバーのようなソフト。今は中国で開発中なので、動画が地元の映像らしきものになっているけど。ブルームバーグTV端末のようなツールを個人投資家に提供できるようにがんばっている。ようやく中国の大連の部隊の技術力が高まってきた。

・PTS(夜間取引)はまもなく提供できる見込みだが、認可が遅れている。遅れている理由は、ライブドア証券に検査が来ていてなかなか終わらなかったが、問題は無かった。何か政治的思惑があったのかと思ってしまうような遅れ。その後、認可申請出していいよというお達しが来ない。どうやらジェイコム株でトラぶっているから忙しいことらしいが、PTSのような時間外取引をやれば日中の注文が減って取引所のシステムにはいい影響があると思うのだが。

・西京ライブドア銀行は設立が遅れているが、ライブドアの勉強不足だったところを金融庁から教わって、少しずつ進んでいる。おそらく桜の咲くころには。

・西京ライブドア銀行設立によって、ライブドア証券の口座との資金の自由な移動が可能になるようにしたい。

・ライブドア証券の自己売買部門のジェイコム株での利益は極わずか。(買い注文を入れたが、ストップ高にはりついたところを配分は少ない。)証券業界でルールができた場合は利益を返上するが、そうでなければ返上しない。


中国大連で開発中のライブドア証券の動画配信機能付リアルタイム株価情報更新ツール。スクリーンセイバー風のブルームバーグTVのような環境を投資家に提供するという。


ジェイコムの件は読売新聞が早速、話の一部分だけを端折ってライブドア証券が絶対利益返上しないような記事を書いてたりする

それはともかく、ライブドア証券はある意味、ネット証券業界の台風の目。5月の新システムと情報ツールには期待しておこう。

株主の皆さん、ライブドア関係者の方、お疲れ様でした。

次は、3月末総会に備えて、楽天、GMOインターネット、ライブドアマーケティングあたりを、権利取りしておくかも。