ライブドア証券ライブドアショック以降、ライブドア証券に対して顧客からの問い合わせが殺到しているそうです。同社は「コールセンターやサポートセンターで、充分にお受けできない状況が続いております」とお知らせを出したほか、問い合わせの多い分別保管についての説明をメールで顧客に送信している。


株式会社ライブドアに関する報道について(ライブドア証券)

お問い合わせの電話・メールサポート状況について(ライブドア証券)

よくいただきますご質問「分別保管」について(ライブドア証券)
お客様よりいただいておりますご質問の中で特に多い「証券会社にお預け
いただいておりますご資産」についてご案内いたします。

お客様が証券会社にお預けいただいた資産は、分別保管により守られて
います。
■分別保管(ぶんべつほかん)
証券会社にお預けいただいている資産は、法令に基づく分別保管により
守られています。
分別保管とは、お客さまが証券会社に預けた大切なお金や有価証券を、
証券会社の固有の資産とは厳格に区分して保管する制度のことです。
例えば、株券の場合、証券保管振替機構(ほふり)という第三者の機関
で区分して保管したり、お金は信託銀行に信託されています。
これらのことは、すべて法律で厳し義務づけられていて、弊社におい
ても適正に実施されております。
※ご注意
信用取引の場合も、委託保証金現金及び代用有価証券は分別保管の対象
となります。
但し、現在の建玉については、分別保管の対象とならないため、評価益は
顧客分別金の対象とはなりません。また、証券会社が破綻した場合には
投資者保護基金の補償対象にもなりません。そのため、信用取引の評価益
については一般債権者として破綻した証券会社の財産から債権額(評価益
相当額)に応じて支払いを受ける権利だけが残されています。

2006年01月18日 18:30:00


ライブドアショックの焦点となっている疑惑がライブドアのM&Aに関することであるため、ライブドアグループの投資銀行部門を担っているライブドア証券に影響があるのではないかという不安や、単純に親会社ライブドアおよびライブドアフィナンシャルホールディングスの倒産があればライブドア証券も連鎖倒産するのではという不安があるようです。

実際には、ライブドアが現在陥っている状況は、上場廃止の危機であり、ライブドア自体の会社の存続性は十分あるはずですので、ライブドアグループで連鎖倒産が発生する可能性は非常に低いと思われます。

とは言え、事情聴取が始まったライブドアのNo2宮内取締役は、ライブドア証券の会長であるため、ライブドア証券の預かり資産が悪用されているのではないかという不安ありそうです。(これに関しては、ライブドア証券のホームページでは、社長以外の役員一覧も載せていないという、証券会社としてはちょっと消極的ではないかと思われる開示姿勢に、私も不満を持っています。)

といったような不安から、顧客からの問い合わせがライブドア証券に電話やメールで着ているようで、同社のコールセンターやサポートセンターでは対応しきれない状況になっているようです。特に分別保管についての問い合わせが多いようで、同社はメールとホームページでのお知らせをしているわけです。

ところで、信用取引の評価益が分別保管の対象外であるという件ですが、これはライブドア証券に限ったことではなく、どこの証券会社でも評価益は分別保管と投資者保護基金の保護の対象外になっています。利益確定していない評価益は、約定してから4日目の決済日にならないと分別保管・保護の対象にはならないわけです。(松井証券では、アカウントプロテクションというサービスで、約定した日の次の日から保険の聞く状態にしてくれるそうです。)