2006年01月30日

松井証券が4月を目処に手数料値下げ。ボックスレート復権か。

松井証券松井証券が、四半期決算発表とあわせて、手数料の改定(値下げ)を発表しました。今回のは第一弾ということのようですが、3150円毎に手数料が上がっていっていたのを、1050円に幅を縮小することがメインになっています。イー・トレードや楽天証券の手数料値下げ競争にわれ関せずを貫いてきた松井証券も、シェアが低下していることを素直に反省して、反攻に転じるようです。

手数料の改定について(松井証券)

松井証券は1999年の手数料自由化時に、1日の約定代金300万円、手数料3,000円(税抜)」を基本とした「ボックスレート」と呼ばれる手数料体系を業界で初めて実施しました。その後も先物・オプション取引の手数料をボックスレートに追加し、日計り取引の片道手数料無料化、株式少額投資手数料の無料化などの改定を今まで行ってきましたが、基本である「ボックスレート」に係る変更は行いませんでした。

しかしながら、現在では市場売買代金の3割以上が個人投資家の売買代金となり(※)個人投資家が市場のメインプレイヤーであることや、当社の新規口座開設者の6割が初めて株式投資を行う方となっていることなど、株式市場を取り巻く環境は当時から激変しています。そのため、松井証券では現在のボックスレートをこの時代にふさわしい手数料体系に改定することにいたしました。


つまり、1999年の手数料自由化時に作ったボックスレートの価格設定のターゲット層は対面証券で株式投資をやったことがある人向けだったけれども、最近の口座開設者は株式投資初体験で従来のボックスレートの価格では魅力が感じられなくなってきたということです。今回の手数料改定で、ボックスレートから先物・オプション取引を外すというのも投資の初心者にはあまり重要な内容ではなかったからかもしません。(既存客にもあまり好評でなかったのかも。)

ストックボイスに出演した松井道夫社長が言っていましたが、松井証券は以前はネット株取引で8割のシェアを持っていました。松井証券の手数料体系はボックスレート一本なので、1日定額手数料がネット株取引全体の8割以上を占めていたことになります。しかし、その後他社がシェアを拡大させていくにつれて、その比率は低くなっていきます。おそらく現在では注文毎に手数料をカウントする手数料体系の方が比率は高くなっていると思われます。松井証券は今回の手数料改定では、他社のように注文毎の手数料体系を新設するのではなく、ボックスレートオンリーを維持してその値下げを打ち出してきました。再びボックスレートでシェアを取り戻すという戦略のようです。

松井証券が手数料改定を行う背景には野村ホールディングスのネット専業証券設立の動きも当然あるでしょうが、とりあえずはイー・トレード証券の持つ業界トップのシェアを取り戻すことを目標にしているのだと思われます。

まるすの株投資挑戦記さんが松井証券、楽天証券、イー・トレード証券の3社の1日定額制の手数料の比較を作っているのでこれを見ると、1日いくらならどの証券会社が安いのかがわかります。

こうなると、片道メインの取引ではE*トレード証券 が、往復では松井証券 の方が安いですね。どちらを選ぶか、ということになると、自分の取引スタイルの中で、日計りが多いかどうか、を検討して、ということになるのでしょうか。


確かに、日計りの片道分手数料が無料になる松井証券を選ぶか、そうでない場合はイー・トレード証券という見方もあるでしょう。

両者で信用取引をしたことがある私の感覚から言うと、イー・トレード証券の1日定額制では信用取引と現物取引の約定代金は別に計算されるため、両方取引する場合は、松井証券(楽天証券も)の方が安くなる場合があります。信用だけとか、現物だけと言う場合は、イー・トレード証券でもいいでしょう。

しかし、両方やると言う人は、イー・トレード証券にはない担保同意書の電子回答ができるという利点がある分だけ松井証券の方がよさそうです。

イー・トレード証券は今のところ松井証券の手数料値下げには対抗する動きを見せていません。もちろん、一度楽天証券に梯子をはずされていますから様子を見るのは当然かもしれません。しかし、イートレード証券が現在のままだとすると少なくとも信用取引の売買代金のシェアでは松井証券がイー・トレード証券のシェアに追いつく可能性が高いと思います。

(とは言っても、イー・トレードにとっても松井証券にとってもシステムの安定稼動が大前提になります。楽天みたいにはならないとは思いますが。)






スポンサード リンク


この記事の内容に関連する書籍はこちら



この記事へのトラックバックURL

http://app.blog.livedoor.jp/toi/tb.cgi/50382511
この記事へのトラックバック
1月28日に松井証券が手数料改正を発表してきました。(4月から) 1日の約定代金 手数料  10万まで   無料  30万まで   315円  50万まで   525円 100万まで   1050円 200万ま
証券会社のはなし【kin5のよもや株式投資ブログ!】at 2006年01月30日 14:35
なんか、松井証券 の値下げの記事を書いた後、急にアクセスが多くなったので、久々に
アクセス数増加!?【まるすの株投資挑戦記】at 2006年02月02日 01:26
松井証券 手数料実質値下げ 路線転換、イー・トレード並み シロートさんお断りの 松井証券でインターネット取引を
【8628】松井証券【手数料で傲慢でした】【KABU CHANNEL!!】at 2006年02月02日 13:19


この記事へのコメントはこちらからどうぞ
 
ipodnano_125-125.gif
カテゴリー別アーカイブ
月別アーカイブ
最新記事
Blogサーチ
Profile
ネット証券Blog
主に会社員、個人投資家もかなりやってる。2004年初めに世の中では珍しいネット証券の情報に特化したブログを立ち上げる。一時タイトルを変更したが、秋ごろから再び元に戻り、今に至る。ネット証券の話題を毎日扱っているので業界にはだんだん詳しくなってきましたが、投資家としての成績はあいかわらずよくないです。

■ 更新頻度について
几帳面じゃないし、仕事が終わって帰宅してから更新することが多いので、投稿が、証券会社のプレスリリースから1週間から10日ぐらいは遅れることがあります。更新してないといって特に他意はありませんから、各社の広報担当者は深読みしないようにお願いします。

■ 免責事項
ネット証券Blogが提供する内容についてはいかなる保証も行っておりません。
またネット証券Blogの運営者は、証券外務員・FA等の資格を保有していないので、当Blogでは証券業、証券仲介業、投資顧問業は営んでいません。

当サイトの閲覧、利用および当サイト上のコンテンツからリンクされている第三者のサイトの閲覧、サービスの利用については利用者の責任において行ってください。当ブログ及び第三者のサイトを利用したことにより発生した、いかなる損失・損害についても当ブログの運営者は一切の責任や義務を負いません。

ネット証券Blogに掲載されている内容については、サービスの仕様、手数料、キャンペーンの内容、期間をはじめとする内容の変更、掲載内容の不備、誤りがあった場合にも、それによって当サイトの閲覧者、利用者に生じたいかなる損害、損失についても一切の責任・義務は負わないものといたします。
最新記事