
経産省がシステム障害防止の指針作成、東証などのトラブルを受け
経済産業省が今年3月末までに、情報システムのトラブルを未然に防ぐためのガイドラインを作成することが明らかになった。証券取引所の売買システムや銀行の勘定系システム、医療関連システム、航空管制システムなど、社会への影響度が大きいシステムのトラブル削減を目指す。二階俊博 経済産業大臣の要請を受け、産業構造審議会で議論を進めていく。
産業構造審議会の分科会である「情報経済分科会」のうち、「情報サービス・ソフトウェア小委員会」と「商務情報政策基本問題小委員会」でガイドラインの具体的な中身を詰めていく。例えば、開発元のITベンダーと発注元のユーザー企業がそれぞれ、どのようなテストを実施しなければならないか、といったことを示すとみられる。
情報サービス・ソフトウェア小委員会は、野村総合研究所の村上輝康理事長が委員長を務め、日本IBMの橋本孝之常務やNECの川村敏郎副社長、富士通の平田宏通常務など24人の委員からなる。情報政策基本問題小委員会は、野村豊弘学習院大学法学部教授が委員長で、ヤフーの井上雅博社長や楽天の三木谷浩史会長兼社長など16人の委員が参加する。
うーん・・・三木谷さんですか。子会社の楽天証券は去年金融庁からシステムトラブルで業務改善命令を受けたばかりだし、年始には楽天ポイントのトラブルもあったわけですが、経済産業省の人選では、そんなことは考慮せず、IT業界での知名度とか影響力で決めているのでしょうか。楽天証券のお客さんからは、政府の委員をやるよりも、まず楽天証券のシステムをどうにかしろよという声も出てきそうです。これが経済産業省でなくて金融庁だったらたぶん三木谷さんは選ばなかったでしょう。ともかく三木谷社長には、楽天グループのこれまでの実績や経験をいい意味で指針に活かすように知恵を出して欲しいものです。
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