カブドットコム証券少し古いニュースになってしまいましたが、カブドットコム証券がアプリケーションサーバの情報系データベースとしてメモリRDBMSを採用したそうです。同社プレスリリースによると「今後、リアル時価とお客様の資産をより高度なシステム連携を行い、これまで以上のリスク管理が可能なお取引支援サービスを実現する予定。」とのこと。

カブドットコム、株価情報取得システムを約20倍に高速化--メモリ型のDBを採用 - CNET Japan

「株式市場のさらなる活況が予想される中、今まで以上に安定した取引環境を提供する」(カブドットコム証券)

 メモリDBは、記録媒体として半導体メモリを採用したデータベース。ハードディスク装置上で処理を行うデータベースと比べ、データの読み出しや書き込みの速度に優れる。

 シアンス・アールが販売するメモリDB「Kairos」(韓国REALTIMETECH製)を、カブドットコムのオンラインシステムが稼動するアプリケーションサーバ全24台に導入。従来のデータベースと比べ、銘柄情報、時価情報などのデータ取得速度を約20倍に高速化し、負荷を25%程度低減したという。また、時価情報データベースサーバおよびアプリケーションサーバの増強コストを従来に比べて1億円程度削減した。これにより、2006年3月期第3四半期における1約定あたりのシステムコストは前年同期比20円減の116円になったとのことだ。


■カブドットコム証券
当社情報系新システムの導入について
〜 国内証券初となるメモリデータベース技術をオンライン業務に採用 〜


■株式会社シアンス・アール
カブドットコム証券、超高速データベース「Kairos」を採用〜Kairosをオンライン業務に採用し高速化を実現〜

スラッシュドット ジャパン | メモリデータベースでコスト削減

SQL互換性向上で浮上するオンメモリーDB:IT Pro

基幹系システムに、メモリーDBを採用するのは珍しいケースだったので、IT関連トピックスとしてカブドットコム証券の話題は注目度が高いですね。

カブドットコム証券は今まで株主でもあるMicrosoftのWindowsサーバを使ってた関係上、データベースにはSQL Server 2003を使っていたようですが、WindowsサーバやSQL Serverと連携・移行ができるメモリDB「Kairos」の登場でDBのオンメモリ化に踏み切ったそうです。

結果的にメモリDBの導入で、ディスク上のDBでハードを増強するよりも、安く増強することができて、さらに得意のリスク管理追求型の新サービスも検討しているようなので、今後の展開にも注目です。

(kabu.comプレスリリースより)
■リスク管理追及型サービス拡充の検討について
オンライン業務でリアルタイムに利用可能となったメモリDBを駆使する事で、これまでの単純なリアルタイム株価および騰落率等の情報提供を更に一歩進め、例えば、預かり資産のリスク分析結果をリアルタイムで提供する事が可能となります。これに当社の得意分野である自動通知サービスや銀行とのサービス連携に生かし、さらなるリスク管理に役立つサービスを提供できるように、次期サービスの開発準備を行っております。

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