楽天証券経済界」という雑誌の3/7号の特集「証券会社”最強戦略”を探る−戦国時代に突入したネット証券の勝者は誰か」にネット証券大手5社とそのトップの写真が載っていましたが、楽天証券の国重社長(楽天副社長)だけ何故か最後の囲み記事に隔離されていました。

株式会社経済界の発行するビジネス誌「経済界」の3/8号(サイバーエージェントの藤田社長が表紙)の特集は「相場大活況!証券会社”最強戦略”を探る」。18ページに渡って東証の問題やライブドア問題等を扱っていますが、そのうち4ページを使った「戦国時代に突入したネット証券の勝者は誰か」というネット証券大手5社の経営戦略についての記事がありました。

記事を読んでみると、一番最初に登場するのが売買代金シェアで独走するイー・トレード証券、北尾会長。次にシェア2位の楽天証券が出てくるのかと思いきや、そうではなくて負け組みを自称する松井証券。続いて引受・主幹事で先行するマネックス、最後に「シェア争いをしようとは思いません。」と言う斉藤社長のカブドットコム証券の順に紹介していました。

あれ?楽天は?と思ってよく見てみると、最後のページの下に別枠の囲み記事で国重社長のインタビューが掲載されています。(顔写真も小さい)

なぜか1人だけ国重惇史"氏"


── 複数回のシステム障害を起こしたことで金融庁から業務改善命令を受けましたが、原因と対策は。

 国重 5月に手数料を引き下げて、8月にはさらに一段の値下げを発表(延期中)したのですが、それで新規のお客様が急増。また8月以降は時を同じくして相場が上昇したので、システムが耐えられなかったのです。9月の3連休に(サーバーの)容量を1.6倍にする計画でしたが、結果として障害を発生させた以上は私の判断ミスです。
 システムは容量の50%ぐらいで動いているときは調子がいいのですが、80%、90%と逼迫してくると今まで表に出ていなかったバグが出るので先手、先手で増強していく必要がある。弊社としては11月に従来の3.2倍、来春には4.8倍に容量を増強し、万全の対策を講じます。


と自分のミスを認め、システム増強を約束する国重楽天証券社長ですが、2月28日付で楽天証券のホームページに「新手数料の導入再開に向けての進捗」についてのお知らせが出ていました。

国内株式新手数料の導入再開に向けての進捗について(楽天証券)

史上最大の作成の再開は・・・まだのようですね。今回の特集記事のあからさまな差別はちょっとひどいような気がするけど、この屈辱をバネに早く新手数料の導入を果たしてもらいたいものです。

ちなみにこの記事のインタビューでは、IPO主幹事を二桁目指すとか、都民銀行楽天支店でノウハウを積んでいつかは自前のネット銀行として独立したいというようなことが書いてあります。
「経済界」という雑誌は、Amazonでは扱ってないようなので読みたい人は書店でどうぞ。

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