ユーザビリティランキングトライベック・ストラテジー株式会社による、全15業界150サイトのユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価したランキング、「2013年Webユーザビリティランキング(企業サイト編)」に、証券業界から大和証券が39位、松井証券が50位、SBI証券が64位、野村證券が86位、楽天証券が106位にランクインしたそうです。


「2013年Webユーザビリティランキング(企業サイト編)」では、Webコンサルテーション、インテグレーション事業を営むトライベック・ストラテジー株式会社が、2013年8月中旬から10月下旬にかけて調査を実施し、A軸:アクセス性、B軸:サイト全体の明快性、C軸:ナビゲーションの使いやすさ、D軸:コンテンツの適切性、E軸:ヘルプ・安全性の5つの軸を評価し、それらの総合スコアで主要企業150社をランキングしているそうです。

■トライベック・ストラテジー株式会社
「2013年Webユーザビリティランキング(企業サイト編)」
http://www.tribeck.jp/usability/ranking/2013/index.html

全15業界150社の全体ランキングでは、1位がau、2位がNTTドコモと通信業界の2社のみが90点を超えるスコアとなっています。金融業界では三菱東京UFJ銀行の6位と、みずほ銀行の9位のみがトップ10入りで、ともに80点を上回っています。

証券業界からは大和証券が39位、松井証券が50位、SBI証券が64位、野村證券が86位、楽天証券が106位となっており、SBI証券、野村證券、楽天証券は前年から順位を上げていますが、大和証券と松井証券は順位を下げています。ただし、5社とも総合スコアは前年より低下しました。

5社とも2013年中にホームページの大幅なリニューアルは行われていないはずですが、トライベック・ストラテジー株式会社によると、2013年度版の指標見直しによって全体のスコア平均は低下しているとのことです。

スコア平均は昨年の77.85点から、73.68点と大幅に減少しました。特に2013年度版の指標見直しによって、「使いやすさ」「分かりやすさ」に対するユーザーニーズの変化を捉えたものになっています。こうした中で、そうしたユーザー環境や変化にいち早く対応できている企業と、遅れを見せている企業との間に顕著な差が見られました。


さて、証券取引法などの規制により、証券会社のホームページには、顧客の意思に関わらず、どうしても掲載しなければならない情報もあるため、他業種との単純比較は難しい面もあるでしょう。また、ネット証券やネット銀行のようにログイン後の会員ページが存在し、それらの作成・運営に力を入れなければならない企業と、会員ページが無い又は、小規模な企業でも、トップページの力の入れ具合も変わってくるでしょう。(この調査ではログイン後の会員ページの中までは見ていないのではないでしょうか)

とはいえ、ホームページのトップは、特にネット証券にとっては、営業マンに代わって、新規顧客獲得するための会社の顔みたいなものですから、ユーザビリティは重視しなければならないのは間違いないでしょう。(他の業界とターゲットとするユーザの年齢層などの性質も異なるかもしれませんし、既存顧客への影響も考慮しなければならないので、SNSなどのように最先端の技術を入れるのは難しいかもしれませんが。)

あと、この調査はネット証券からは、松井証券、SBI証券、楽天証券の3社だけしか調査対象に入っておらず、カブドットコム証券、マネックス証券、GMOクリック証券などは除外されています。証券会社はFX専業も含めると、他にもたくさんありますが、その3社ぐらいは分析対象に入れてほしい気がしますね。

最後にランクインした、証券会社5社のスコアとホームページを紹介しておきます。