SBIイー・トレード証券各証券会社・証券取引所の6月の開示データによると、SBIイー・トレード証券の個人委託売買代金シェアが初めて30%を超えたようです。




いやー、ついにここまで到達してしまったのかという感じでしょうか。まだJASDAQの数値が月次ではなく週次の合計値なので確定ではないものの、30%以上であることは間違いなさそうです。おそらくネット証券で初めてで、戦後の4大証券以外でも初になるのではないでしょうか。(今のところ、野村證券が2000年の4-6月期に25%程度だったことまでしか記録が確認できていないですが。)

ここ2ヶ月間のSBIイートレード証券のシェア急伸の理由は、ジョインベスト証券対策の手数料値下げ(キャンペーン含む)効果で他社から客が集まったことだと思われます。ただし、ジョインベストは別として、それ以外の売買代金を開示している証券会社のシェアはここ3ヶ月のTermで見ると上昇または横ばいなので、対面売買が相場の低迷で不調なのか、または手数料の安さだけが売りの中小オンライン証券がSBIイー・トレード証券との手数料格差縮小で客を奪われている可能性が高そうです。相場が低迷して、この流れが続くとすると中小のオンライン証券は苦しくなりそうですね。

ジョインベスト証券は、シェア0.2%というスタートになりましたが、初心者・若年層向けのイメージを前面に出していたものの、相場低迷で当てが外れて、期待したほどは売買が膨らんでないように見えます。去年の後半のような相場展開になれば、期待通りになるかもしれませんが、もっと早くサービス・機能の拡充をしていかないと中小のオンライン証券と同じような状況になってしまうかもしれません。今のところ、ジョインベスト証券とGMOインターネット証券の参入による大手ネット証券5社への影響は出ていないといえるでしょう。出るとしたら、来年1月以降になると思います。