マネックス証券に貸株というサービスがあります。(「はたらく株さん」という愛称がついていたと思うのですが、今でも使われているでしょうか。) その名のとおり、保有している現物株を、マネックス証券が機関投資家などに貸出しをしてくれて、それによって金利収入を得ることができるというサービスですが、2003年1月15日の開始から少しずつ便利さが増してきています。9月16日からは自動的に株主優待権利を取得するサービスを開始するそうです。
貸株サービスが便利に−自動的に「株主優待権利」が付きます(2006年9月4日)/マネックス証券 プレスリリースを読めばわかることですが、簡単に説明すると、今までは貸株をしていると優待がもらえなくなるので、もらいたい場合は投資家自身が貸株から外す指示を一々しなければならなかったのが、事前に、自動的に株主優待権利をとるサービスを利用するように申し込んでおけば、(あるいは設定しておけば)、マネックス証券が株主優待情報に基づいて自動的に貸し株から外してくれるようになるということです。 今までも几帳面に貸株の管理をすれば優待と貸株の金利収入を両方効率よく得ることはできましたが、これを使えばそんな苦労もせずにすみます。 ただし、注意すべきこともあります。それは、自動で貸株を解除してくれるのが優待銘柄の優待取得の時だけだということです。株主優待以外の権利(株主総会出席、議決権行使など)については、それが優待取得のための貸株解除の期間とずれている場合や優待自体がない銘柄の場合は、今までどおり自分で貸株から外す指示をしないと権利を取得できないようです。優待がない銘柄の株主総会に出席したい人などは注意したほうがいいでしょう。 ちなみに配当金は心配しなくても貸株金利と一緒にもらえるので大丈夫ですが、優待権利と配当権利が同時で、貸株を外した時は、郵便振替支払通知書が送られてくることになるはずなので、忘れずに郵便局に行って配当金を受け取る必要があります。 あと、これは前から変わりませんが、マネックス・ビーンズ・ホールディングス(8698)やいくつかの銘柄は貸株の非対象銘柄になっています。 ・貸株サービス(非対象銘柄)/マネックス証券 9月16日からは、株主優待権利取得が自動化に加えて、特定口座と一般口座に同一銘柄がある場合の貸出し指示が簡単になる改善も行われるそうです。これは特にコメントしませんが、詳しく知りたい人はプレスリリース等を見てください。 そういえば、貸株サービスは、はじまった当初は、確か一般口座でしか利用することができなかったと思います。今では特定口座でも利用できるようになっていますね。信用取引口座を開設している人は残念ながら、というか担保株にするから当然使えませんが、信用は使わない、現物だけ、という人はぜひ貸株は利用しておきたいサービスだと思います。 ちなみに9月の貸株金利は0.5%です。最近は、通常の日は0.1%で、3月や月末などに1%や0.5%になっていたりしましたが、今はデフォルトで0.5%です。 貸株金利カレンダーなるものも存在します。 ・貸株サービス(金利情報)/マネックス証券