SBIホールディングスの北尾CEOは、2007年3月期 SBIグループ 第3四半期決算合同説明会の場で、不正決算で上場廃止の恐れがある日興コーディアルグループが上場廃止になった場合、「手を挙げるつもりです」と支援に名乗りをあげることを明らかにした。
・SBIホールディングス [2007年3月期 SBIグループ 第3四半期決算合同説明会](動画再生有り)
(スライド番号60あたりから、日興証券の件について話をしている。)
<北尾CEOの発言> 日興証券のこの問題が無ければ、おそらく順調に回復していくんだと思います。日興証券が上場廃止ということになるのであれば、一時的に多少マーケットが動揺する局面があるかもしれないということでありますけど、私はこれは一時的なものだと思っております。余談になりますけども、日興証券、上場廃止になるか、廃止にならないかで助っ人状況がだいぶ変わってくると思います。上場廃止になった場合に、みずほや三菱UFJが来るか?と。これは私はクエスチョンマークだと思います。シティもどうするかとこれもクエスチョンマークだと思います。じゃあどっか他のところかと、当然私どもも手を挙げるつもりです。そうなれば。で今もいろんなことを考え始めています。これはね、買ったらいいってもんではない。買ってどう経営できるかと。これは大変な顧客基盤の毀損を招くかもしれないわけですから、今の状況がそのまま、顧客が顧客として留まるというのは考えられないですよ。だから経営難しいんです。かって山一の時もそうでした。非常に難しい。そうざらに経営できる人はいないと私は思っているんです。SBIホールディングスといえば、2006年春ごろには、住宅監査事業を行うイーホームズの株式を同社社長藤田東吾氏らから購入したものの、問題発覚で、北尾CEOが個人で一時買取り、結局藤田氏との契約解除を行った件や、最近ではIRI(インターネット総合研究所)との経営統合を図ったものの、その子会社のIXIの民事再生手続きをきっかけにやはり契約解除を行った件など、企業支援に手を出しかけて、不祥事発覚で寸前で飛び降りるということが相次いでいるので、今回の日興の件についも少し心配なところがあるが、もし日興グループがSBIグループと経営統合をすれば、証券業界に与えるインパクトはかなり大きなものになりそうだ。 SBIグループの中でもやや中途半端な存在になっているSBI証券と日興コーディアル証券の統合が検討されることはもちろんだが、やはりネット証券Blogとして最も関心事といえば、日興コーディアルグループが、マネックス・ビーンズ・ホールディングスの26.2%を保有している最大株主であるということだ。ネット専業首位のSBIイー・トレード証券を傘下に置くSBIグループが日興コーディアルグループの経営に影響力を持つということは、マネックス証券の経営の独立性が揺らぐ可能性が出てくるため、みずほフィナンシャルグループなどの他の企業に出資拡大を求めたり、別の大株主を探す必要がでてくるかもしれない。現時点でSBIが日興を支援する可能性はまだ高いとはいえないが、もし経営統合をすることにでもなれば、ネット証券業界でも業界再編が起きる可能性が高まるだろう。
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