2月2日、ベトナムのホーチミン市にあるホーチミン証券取引所で、システム障害が発生し、全取引が停止になった。しかし、取引時間終了後に復旧したため、13:30〜14:30の1時間だけ代替取引を実施している。
ベトナム株の情報サイト「viet-kabu.com」に以下の様なお知らせが掲載されていた。
<ベトナム株情報をご利用の皆様へ> 本日(2月2日)、ホーチミン証取の取引システムにエラーが発生した為、ホーチミン証取の取引が全て中止となりました。尚、ハノイ証取での、取引は通常通り行われます。 <追加情報> (10:50 VNT更新) ホーチミン証取からの連絡によりますと、本日(2月2日)すべて中止された午前中の取引の代替として、同日午後1時30分より2時30分(ベトナム時間)まで取引が実施されます。
ホーチミン証券取引所の通常の取引時間は、現地時間の8:20〜11:00。(午前中の2時間40分だけ ) しかし、2日は取引時間後にシステムが回復したため、本来時間外である13:30〜14:30に取引を代替的に実施するという、証券取引所としては珍しい対応を行った。 ホーチミン証券取引所は2001年にベトナムで初めて設立された歴史の浅い証券取引所だが、最近はベトナム株式市場の急成長により取引システムが不安定で、昨年12月8日にもシステム障害で全取引を中止していた。
ホーチミン証取社長とのインタビュー内容(ベトナム株情報) ・12月8日に起こった事故(通信系統の不具合により第1節の後取引が停止された)の原因の一つとして上場企業の数ということが関係するのでしょうか?また今後安心して取引が行われるようにするために、取引所としてはどのような対応を考えているのでしょうか? -(社長)12月8日の事故というのは、技術的には非常に些細なことが原因でした。けれども取引発注が出来なかった投資家の方の利益を守るために、私達は取引の中止を決めました。投資家の方への実害は出なかったのではないかと思っています。  今後私達は、取引所をより発展させるために、多くのことを手がけていくつもりです。まず証券取引所を、ベトナム証券取引局に格上げすることが必要です。そして取引についての案内を充実させ、市場監督を強化する準備を進める必要があります。また外部との通信システムを強化することで、ニュースや通達事項へ簡単に迅速にアクセスできる環境を整備することができると思います。  また取引所内でも新技術の導入により、システムがより高度になり、取引が充実する、具体的には、2007年4月までに連続取引や遠隔地からの取引参加を目指しています。さらに2008年までには、国際基準の取引システムを取り入れたいと考えています。
現在ベトナムの株式は日本の証券会社から直接売買することはできない。しかし、ポストBRICsとしてVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)の1国として2006年ごろから注目されるようになり、日本でもベトナムの証券会社の口座を開設するツアーを利用したり、日本国内で口座開設を取り次いでくれる業者を利用したりして、ベトナム株を取引する人が徐々に増えてきて密かなブームになっている。(ブログ検索で探すと結構ベトナム株投資日記が出てくる。) 今は、取引システムの脆弱さや規制がネックになっているが、ある程度市場が成熟すれば、将来日本の証券会社からインターネットで直接取引できる日が来るかもしれない。