その1の続きです。

なんと、楽天の小澤隆生執行役員が、ライブドアに対してスパイ活動を行っていた疑いがあったそうです。
[敗軍の将、兵を語る] 堀江 貴文 ライブドア社長 (日経ビジネス2004.11.15) その2
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楽天役員が近鉄買収を仲介

 ダイエー球団との話は、逮捕されちゃった高塚(猛球団社長=当時)さんが今年4月に来て、本社がうんと言わない、すみませんと言われて、結局ダメになっちゃった。
 それとは別に、今年2月頃、近鉄球団の件で証券会社がうちに売り込みに来ました。考えますよと話をしていたら、「シーズンが始まっちゃたから、来期まで待ってください」と言われて、待っていたら、いきなりオリックス球団と合併という話が出たんです。
 何か話が違うなと。もう面倒くさいんで、ごちゃごちゃ言ってもしょうがないなと思っていたら、6月30日前の土曜日か日曜日か忘れましたけど、楽天の小澤(隆生執行役員)君が来て、「堀江さん、近鉄球団に興味あります?」と言ってきたんですよ。 そのときに彼が言っていたのは、彼のこじんてきなつながりがある選手会の顧問弁護士によると、近鉄はまだ売る気があると。三木谷さんに話をしたら「買う気はない」と言ったので僕に持ってきたと言うことでした。
 小澤君が「話は(近鉄側に)通してある。堀江さんが買うのであれば、歓迎の意向ですよ」と言ってくれたので、「じゃあ、うちはやる。すぐに発表させてくれ」と答えたら、「近鉄本社の株主総会があるので、30日まで待ってくれ」と。そうしたら、近鉄関係者が記者に(ライブドアとの買収交渉の話を)ばらして、そのまま会見をした。近鉄は否定をして、ああいうふうになっちゃたというわけです。
 でもまあ、乗りかかった船だし、近鉄にとっても悪い話ではないので、いろいろと交渉を続けたわけですよ、でも結局、近鉄はオリックスとの合併を強行することになりました。
 それで近鉄の買収を諦めて、8月15日に新規参入を目指すことになりました。プロ野球ビジネスは、球団の問題とか難しいところがいくつかあるのですが、恐らく買収よりも新球団設立の方が、よりコストがかからなくなったんじゃないですか。
 たとえば、ドーム球場だとはっきり言って最悪なんですよね。ドームは建設費が300億円かかったとしたら、年に十何億円と言う収入がないと運営していけない。そのためにメーンのテナントである球団が、毎年数億円払わなきゃいけないじゃないですか。
 それが、たとえば県営宮城球状の場合は、毎年の使用料が5000万円で住む。球状の改築費が三十数億円で、年間償却は1億〜2億円の世界でしょ。原価2億円で、後は全部自由にさせてくれる。看板とか飲食とか、そこでの収入って結構でかいんですよ。キャッシュフロー的に見て、すごくいい。物販のロイヤルティ収入も入ってくるし、いいことずくめじゃないですか。
 そういう球場の問題などを考えていたら、9月15日に楽天が参入することを知って、あれっ、見たいな。でも、ほかにもIT(情報技術)企業が入ってきて、どっちかというとうれしかったんですよね。その頃は二者択一になるとは全然思ってなかったから。
 ところが、われわれが本拠地を仙台と決めた後の10月22日に、ウェブをチェックしていたら、「楽天も仙台」とか書いてあって、えっ、みたいな。もうびっくりですよ、本当に。僕は、投資家回りと、この前提携した(インターネット電話の技術を持つ)スカイプなどとの交渉で英国にいたんですよ。ちなみにスカイブは楽天も狙っていたらしいですよ。本業で敵を打った(笑)。

ライブドアで”スパイ”活動?

 その時はまだ、読売クラブの思惑みたいなものは見えてないけれど、ちょっと変だなとは思いましたね。うちの社員も「楽天の小沢君の動きは変だ」とか、いろいろと言っていました。
 「僕はIT業界で個人として働く」と言うし、近鉄買収を一緒にやっていこうみたいな話だったから、彼はその直前までライブドアの野球関連のメーリングリストに入っていたんですよ。うちが仙台を本拠地にするというのも全部メールで彼に流れていたの。だから、どういうことって思いますよね。
 すぐに小澤君に聞いたら、「僕も今日聞かされてビックリした」と言うんです。英国から10月24日に予定通り帰国して、翌日たまたまNHK仙台放送局で三木谷さんに会ったので聞いたら、彼も「小沢君は知らなかった」と言ってましたけど、微妙だよね。
 このときは、三木谷さんに「何か落としどころはないのか」ということも言いました。でも、話し合うつもりは最初からなさそうな応対でね。彼はもともと、そういう慇懃無礼な人じゃないですか。2〜3回しかあったことないのに堀江君呼ばわりだしさ。まあ、それはどうでもいいですけど。
 その後、東北各県の知事訪問をしましたが、別に楽天より先に行こうとかあせっていたわけじゃないですよ。それはずっと言っていたのに、みんな信じてくれないんだよな。
 別に気にしたくもないのに、何にか無理やり、俺を気にしろみたいにケンカを仕掛けてきた感じじゃないですか。僕はもともと三木谷さん自体にあまり興味がないし、ちょっと相手にするのはいやだなという、僕の視界から消えてしまう人なんです。
 本業でも、楽天はライバルと思うべき存在じゃない。ヤフーはすごい会社ですよ。でも楽天なんか相手にしたってしょうがないじゃないですか。うちも含めて2位以下はクズですから。
 だからGM(ゼネラルマネージャー)や監督などのスタッフの人選だって、別に楽天のことを気にすることなく、経験があって若くていい人をちゃんと選ぼうとやってきました。別に焦ったってどうこうなる問題でもないしね。
 スタッフは楽天が先に決めたけど、逆に楽天は何でそんなに焦っているのかなと思ったぐらい。GMはマーティ・キーナートさんで本当にいいのと思ったり。だって彼は僕にも売り込みの手紙を送ってきましたからね。ちらちらとは読んだけど、怪しそうだな、しょぼいなと思ってポイッていう感じ。同じ手紙を送ったんだろうな、それでいいのかな、と思ったわけ。
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その3に続く

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